FXだけじゃない!為替変動があなたの投資に与える影響とリスク回避の基本
最近、テレビやニュースで「円安」という言葉をよく耳にしませんか?「なんだか物の値段が上がってるな…」と感じている方も多いかもしれません。為替変動は、FX(外国為替証拠金取引)をしていなくても、私たちの暮らしや投資に大きな影響を与えています。
特に、ドル建ての米国株や、海外の投資信託を持っている方は、株価の動きだけでなく、為替の動きによって資産が大きく増えたり減ったりする可能性があります。
この記事では、為替変動があなたの投資にどう関わっているのか、そしてそのリスクをどうやって避ければいいのかを、分かりやすく解説します。
Part 1: 円安・円高が投資に与える影響を理解しよう
「為替変動」と聞くと難しく感じますが、基本はとてもシンプルです。日本円と他国の通貨の交換レートが変わることです。
1. 円安が海外資産の円建て評価額を上げる仕組み
たとえば、1ドル=100円の時に100ドルの米国株を買ったとします。この時、日本円では1万円を支払いました。その後、円安が進んで1ドル=150円になったとすると、あなたの持っている100ドルの米国株は、日本円に換算すると1万5千円の価値になります。
このように、円安は海外の資産を持っている人にとっては「追い風」となります。
2. 円高が海外資産の円建て評価額を下げる仕組み
逆に、1ドル=100円の時に買った米国株が、円高が進んで1ドル=80円になったとします。この時、あなたの米国株の価値は、日本円に換算すると8千円に下がってしまいます。
このように、円高は海外資産を持っている人にとって「向かい風」となり、元本割れのリスクにつながることがあります。
3. 為替変動が日本企業の業績に与える影響
為替変動は、海外に商品を輸出している日本企業(輸出企業)の業績にも影響を与えます。円安が進むと、海外での売上が円換算で増えるため、企業の利益が上がりやすくなります。逆に円高になると、利益が減少しやすい傾向にあります。
Part 2: 為替変動リスクを回避・軽減する3つの方法
「為替リスク」があるからと海外投資を諦める必要はありません。いくつかの対策を知っておけば、上手に付き合っていくことができます。
方法1:分散投資(通貨の分散)
為替変動のリスクを避ける最も基本的な対策は、通貨を分散投資することです。日本円だけで資産を持たず、ドルやユーロなど、複数の通貨で資産を持つことで、円安や円高による影響を軽減することができます。
方法2:為替ヘッジ機能の活用
投資信託の中には、「為替ヘッジ」という機能を持つものがあります。これは、為替変動による価格の変動を抑えるための仕組みです。
為替ヘッジあり:為替変動による影響を抑えるため、円安****円高の影響を受けにくい
為替ヘッジなし:為替変動による影響をそのまま受けるため、円安で利益が増える可能性がある一方、円高で損失が出る可能性もある
リスクを抑えたい方は、「ヘッジあり」の投資信託を選ぶと良いでしょう。
方法3:長期投資でリスクを平準化
為替レートは短期的に大きく変動することがありますが、長期間で見てみると、円安や円高を繰り返しながら、平均的な水準に落ち着く傾向があります。長期的に投資を続けることで、一時的な為替の変動による影響を平準化できると考えられています。
まとめ:為替を味方につけて賢い投資家になろう
為替の影響は、投資の成果を左右する重要な要素です。為替のリスクを正しく理解し、賢く対策を講じれば、インフレや円安といった変化の時代でも、あなたの資産を守ることができます。
まずは、自分の持っている資産が為替変動によってどんな影響を受けるのか、確認することから始めてみませんか?