離乳食の「裏ごし」、いつまで必要?食材別・段階別のアドバイス

 

離乳食作りで手間がかかるのが「裏ごし」ですよね。「いつまで裏ごしが必要なの?」「野菜もずっと裏ごししないとダメ?」と疑問に思うパパやママも多いのではないでしょうか。

赤ちゃんが成長するにつれて、食べられる食材の形態は変化していきます。裏ごしは、その成長段階に合わせて適切に卒業していくことが大切です。この記事では、離乳食のおかゆや野菜の裏ごしはいつまで必要なのか、具体的な目安と進め方を分かりやすく解説します。

裏ごしはなぜ必要?赤ちゃんの「食べる」をサポート

そもそも、なぜ離乳食の初期に裏ごしが必要なのでしょうか。その主な理由は以下の2つです。

  • 消化器官への負担軽減: 赤ちゃんの消化器官はまだ未熟です。裏ごしすることで繊維が細かくなり、消化しやすくなります。
  • 誤嚥(ごえん)防止: なめらかな状態にすることで、赤ちゃんが詰まらせることなく安全に飲み込めるようにするためです。

裏ごしは、赤ちゃんが安心して離乳食をスタートするための大切なステップなんです。

お粥の裏ごしはいつまで?ステップアップの目安

赤ちゃんが最初に口にするお粥。裏ごしを卒業するタイミングは、赤ちゃんの成長に合わせて段階的に進めましょう。


1. 離乳食初期(ゴックン期):裏ごし必須の「10倍粥」

生後5〜6ヶ月頃、離乳食をスタートする時期です。この頃のお粥は、米1に対して水10の割合で作る「10倍粥」を、必ず裏ごししてなめらかにします。ヨーグルト状のトロトロのペースト状が目安です。

  • 卒業の目安: スプーンから口に入れ、舌で押し出すことなくゴックンと飲み込めるようになったら次のステップへ。

2. 離乳食中期(モグモグ期):裏ごし不要へ「7倍粥」から「5倍粥」

生後7〜8ヶ月頃になると、舌で食べ物をつぶす練習が始まります。

  • 7倍粥(裏ごし不要): 10倍粥を卒業したら、米1に対して水7の割合で作る「7倍粥」にステップアップ。裏ごしはせず、粗くすりつぶす、または粒が残る程度につぶす形に切り替えます。

  • 5倍粥(全粥): 7倍粥が上手に食べられるようになったら、米1に対して水5の割合で作る「5倍粥(全粥)」に進めます。これも裏ごしは不要で、米粒感を残したまま与えます。

  • 卒業の目安: 舌でつぶしてモグモグ食べられるようになったら。


3. 離乳食後期(カミカミ期):軟飯へ

生後9〜11ヶ月頃には、歯茎でカミカミとつぶして食べる練習をします。

  • 軟飯: 5倍粥が上手に食べられるようになったら、米1に対して水2〜3の割合で作る「軟飯」に進みます。歯茎でつぶせる固さが目安です。

お粥の裏ごしは、離乳食初期の10倍粥の期間までと考えましょう。それ以降は、徐々に粒感を残し、赤ちゃんの咀嚼能力に合わせてステップアップさせていきます。

野菜の裏ごしはいつまで?食材と固さの目安

野菜も、お粥と同様に赤ちゃんの食べる力に合わせて裏ごしを卒業していきます。


1. 離乳食初期(ゴックン期):とろとろペーストに裏ごし

最初は、にんじん、かぼちゃ、ほうれん草など、繊維が少なくて甘みのある野菜を選び、茹でてから裏ごしし、ポタージュのようななめらかなペースト状にします。だし汁や白湯でとろみを調整して与えましょう。

  • 卒業の目安: お粥と同様、ゴックンとスムーズに飲み込めるようになったら。

2. 離乳食中期(モグモグ期):みじん切り〜粗つぶしへ

生後7〜8ヶ月頃には、裏ごしから細かく刻んだり、粗くつぶしたりする形に移行します。

  • やわらかく茹でてから細かく刻む: にんじんや大根などは、箸で簡単につぶせるくらいやわらかく茹でてから、5mm〜8mm程度のみじん切りにします。

  • 葉物野菜は細かく刻んでとろみ付け: ほうれん草や小松菜などの葉物野菜は、茹でてから細かく刻み、片栗粉などでとろみをつけたり、他の食材と混ぜたりして与えましょう。

  • 卒業の目安: 舌で潰してモグモグ食べられるようになったら。


3. 離乳食後期(カミカミ期):さらに大きめの角切りやスティック状へ

生後9〜11ヶ月頃には、歯茎でつぶしやすい、1cm角程度の大きさに。茹でたブロッコリーの穂先やつぶしたジャガイモなども、手づかみ食べの練習にもなります。

  • 固めの野菜も挑戦: 固めの野菜も、やわらかく茹でて試してみましょう。

野菜の裏ごしは、基本的に離乳食初期の期間までと考えて大丈夫です。中期以降は、赤ちゃんの様子を見ながら、食材の種類や固さを調整してステップアップしていきましょう。

裏ごし卒業のサインを見極めるポイント

赤ちゃんが裏ごしを卒業できる準備ができているか、以下のサインを参考に判断してみましょう。

  • 舌で食べ物をつぶそうとしている: 口の中でモグモグするような動きが見られます。
  • 食べ物を口から押し出さなくなった: 食べたものを舌で口の外に出すような動きが減ります。
  • 飲み込みがスムーズ: なめらかな離乳食だけでなく、少し粒があるものでも問題なくゴックンと飲み込めます。
  • 食欲が増している: いろいろな形状のものを食べようとする意欲が見られます。

これらのサインが見られたら、裏ごしを卒業して次のステップへ進むタイミングかもしれません。

大切なのは「赤ちゃんのペース」!無理なく進めよう

離乳食の進め方には個人差があります。焦って裏ごしを卒業させようとせず、必ず赤ちゃんの様子を見ながら進めることが何よりも大切です。

もし途中で嫌がる様子が見られたり、うまく飲み込めなかったりする場合は、無理せず前の段階に戻したり、もう少し裏ごしの期間を延ばしたりしても全く問題ありません。

裏ごしは大変な作業ですが、赤ちゃんが安全に、そして楽しく「食べる」を経験するための大切なステップです。この時期を乗り越えれば、離乳食作りももっと楽になりますよ。赤ちゃんの成長を信じて、ぜひ楽しみながら進めてくださいね!

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