赤ちゃんの成長、みんなと比べてどう?新生児から1歳までの平均身長・体重ガイド
「うちの子、ちゃんと大きくなってるかな?」「周りの赤ちゃんと比べて小さい…?」
生まれたばかりの小さな赤ちゃんが、日々めざましく成長していく姿を見るのは、親にとってこの上ない喜びですよね。同時に、赤ちゃんの身長や体重が、周りの子と比べてどうなのか、平均通りに育っているのか、気になってしまう方も多いのではないでしょうか。
この記事では、新生児から1歳までの赤ちゃんの平均的な身長と体重の目安を、成長のポイントと合わせて詳しく解説します。大切なのは、数字の増減だけでなく、その子なりのペースで健やかに成長しているかということ。赤ちゃんの成長を見守る上で、あなたの不安を少しでも和らげ、自信を持つための一助となれば幸いです。
赤ちゃんの成長曲線とは?見方と大切なポイント
赤ちゃんの成長は、一人ひとり個性があります。みんなが同じように成長するわけではありません。そこで目安となるのが、母子手帳にも掲載されている「成長曲線」です。
成長曲線とは?
成長曲線は、多くの赤ちゃんの身長や体重のデータを集計し、統計的に導き出された「このくらいの月齢・週齢の子は、だいたいこの範囲で成長している」という目安を示す帯グラフです。中央には平均値が、その上下にはある程度の幅(±2SD)が示されており、この帯の中に収まっていれば、おおむね順調に成長していると考えられます。
成長曲線の見方と大切なポイント
「帯の中に入っていればOK!」: 多少の波があっても、成長曲線の帯の中に身長と体重の点が沿って伸びていれば、心配ありません。
「増え方」を重視: 一時的に増え方が緩やかになったり、逆に急に増えたりすることがあっても、全体的に右肩上がりに増えていれば大丈夫です。数字の一点ではなく、線(トレンド)を見ることが大切です。
個性と多様性: 成長曲線はあくまで目安であり、赤ちゃんには個性があります。帯から多少外れていても、元気で機嫌が良く、ミルクや母乳をしっかり飲んでいれば、過度に心配する必要はありません。
小児科医に相談: しかし、明らかに成長曲線を大きく外れていたり、急激な体重減少が見られたりする場合は、念のため小児科医に相談しましょう。
【月齢別】新生児から1歳までの平均身長・体重の目安
厚生労働省の「乳幼児身体発育調査」を基にした、新生児から1歳までの平均身長・体重の目安を見ていきましょう。
新生児期(生後0ヶ月)
生まれたばかりの赤ちゃん。個人差が大きく出る時期です。
平均身長: 約47~50cm
平均体重: 約2.5~4kg(男の子の方がやや大きい傾向があります)
成長のポイント:
生後数日で一時的に体重が減ることがありますが(生理的体重減少)、これは心配ありません。
その後は母乳やミルクをしっかり飲んで、順調に体重が増えていきます。
一日約20~30g、または一週間で約100~200g増えるのが目安です。
生後1ヶ月
少しずつ顔つきがはっきりしてきます。
平均身長: 約50~55cm
平均体重: 約3.5~5kg
成長のポイント:
目が見えるようになり、物を目で追うことも。
手足を活発に動かし始めます。
ミルクや母乳の飲み方も安定してきます。
生後2~3ヶ月
首がすわり始める子もいます。
平均身長: 約55~60cm
平均体重: 約4.5~7kg
成長のポイント:
「あー」「うー」などのクーイングが出始め、喃語の準備が始まります。
表情が豊かになり、笑顔を見せることも。
睡眠のリズムが少しずつ整い始めます。
生後4~6ヶ月
寝返りを始める子が増えてくる時期です。離乳食を始める子もいます。
平均身長: 約60~67cm
平均体重: 約6~9kg
成長のポイント:
首が完全にすわり、寝返りができるようになる子が増えます。
おもちゃに手を伸ばしたり、握ったりするようになります。
早い子では離乳食をスタートする時期です。食べ物への興味が増してきます。
生後7~9ヶ月
ずりばいやハイハイで移動するようになります。
平均身長: 約65~72cm
平均体重: 約7.5~10kg
成長のポイント:
ハイハイやずりばいなど、自分の意思で移動できるようになり、行動範囲が広がります。
人見知りや後追いが始まる子もいます。
離乳食も進み、食べる量や種類が増えていきます。
生後10~12ヶ月(1歳頃)
つかまり立ちや伝い歩きを始め、ファーストシューズの準備をする子も。
平均身長: 約70~76cm
平均体重: 約8.5~11kg
成長のポイント:
つかまり立ちや伝い歩き、早い子では一人歩きを始めることもあります。
指先が器用になり、つみきを積んだり、小さなものをつまんだりできるようになります。
「ママ」「パパ」などの意味のある言葉を話し始める子もいます。
卒乳や断乳を検討し始める時期でもあります。
赤ちゃんの成長で大切なこと:数字だけじゃない!
身長や体重の数字はもちろん目安になりますが、それ以上に大切なのは、以下の点です。
1. 赤ちゃんの「元気」と「機嫌」
ミルクや母乳をしっかり飲めているか。
排泄は順調か。
活発に手足を動かしているか。
機嫌良く過ごしている時間が多いか。
眠れているか。
これらの様子が見られれば、多少数字が平均から外れていても、心配しすぎる必要はありません。
2. 成長の「過程」と「個性」
赤ちゃんは、それぞれが自分のペースで成長します。ある時期に身長がぐんと伸びたり、体重の増え方が緩やかになったりすることもあります。他の子と比べるのではなく、その子自身の成長曲線の中でどう伸びているかを見守ってあげましょう。
3. 体重測定は定期的に、でも神経質になりすぎずに
自治体の赤ちゃん訪問や、乳幼児健診の機会を活用して定期的に体重を測り、成長曲線に記入しましょう。自宅で毎日測る必要はありませんが、気になる場合は週に1回など、ある程度決まった間隔で測ると良いでしょう。
4. 悩んだら専門家に相談
もし、赤ちゃんの成長について気になることや、不安なことがあれば、一人で抱え込まずに、地域の保健センターや小児科医、助産師、保健師など、専門家に気軽に相談しましょう。客観的なアドバイスや情報をもらうことで、安心できることが多いです。
まとめ
新生児から1歳までの赤ちゃんは、本当に驚くべきスピードで成長していきます。身長や体重の平均値はあくまで目安ですが、成長曲線を活用し、**「帯の中に沿って伸びているか」「元気で機嫌よく過ごしているか」**を総合的に見てあげることが大切です。
赤ちゃんの成長は、私たち親にとってかけがえのない喜びと感動を与えてくれます。数字に一喜一憂しすぎず、お子さんのペースを大切に、その健やかな成長を温かく見守ってあげてくださいね。