心が伝わる!お礼状の書き方「基本のキ」〜ビジネスからプライベートまで好印象を与える例文集


「感謝の気持ち、どう伝えたらいいんだろう?」「電話じゃなくて、きちんとお礼状を書きたいけど、何から書けばいいか分からない…」

贈り物をもらった時、食事をご馳走になった時、あるいはビジネスでお世話になった時など、感謝の気持ちを伝えたい場面はたくさんありますよね。そんな時、電話や口頭で伝えるのももちろん大切ですが、お礼状は相手に丁寧な気持ちと誠意を伝える、とても有効な手段です。

この記事では、ビジネスシーンからプライベートまで、どんな時でも好印象を与えるお礼状の「基本のキ」を徹底解説します。基本的な構成から、すぐに使える豊富な例文、手書きとデジタルの使い分けまで、あなたの「ありがとう」がきちんと伝わるヒントが満載です!


なぜ今、「お礼状」が大切なの?

デジタル化が進む現代において、手書きのお礼状や、心を込めて綴られたメールは、かえって相手の心に深く響くものです。

  • 丁寧な印象を与える: 口頭や電話だけでは伝えきれない、より深い感謝の気持ちや誠意が伝わります。

  • 記憶に残る: 形式的な連絡が多い中で、丁寧なお礼状は相手の記憶に残りやすく、良好な関係性を築く助けになります。

  • 感謝の気持ちが整理される: お礼状を書く過程で、改めて感謝の気持ちや出来事を振り返ることができ、自身の気持ちも整理されます。

お礼状の基本的な構成と各要素の役割

お礼状は、以下の基本的な構成で書くと、バランスが良く、相手に伝わりやすくなります。

  1. 頭語(とうご):手紙の書き出しに用いる挨拶の言葉(例:拝啓、拝呈など)。

  2. 時候の挨拶:季節に応じた挨拶の言葉。「〇〇の候、〜」「〇〇の折、〜」など。

  3. 主文:本題。感謝の気持ちと具体的な内容を伝えます。

  4. 結びの挨拶:相手の健康や活躍を祈る言葉、今後への期待など。

  5. 結語(けつご):手紙の結びに用いる挨拶の言葉(例:敬具、敬白など)。頭語とセットで使います。

  6. 日付:手紙を書いた日付。

  7. 署名:自分の氏名。

  8. 宛名:相手の氏名や会社名など。

【頭語と結語の組み合わせ例】

  • 拝啓 ⇔ 敬具(一般的なビジネス・プライベート)

  • 拝呈 ⇔ 敬白(より丁寧なビジネス)

  • 前略 ⇔ 草々(親しい間柄、急ぎの場合)

  • なし ⇔ なし(メールの場合など)


【シーン別】好印象を与えるお礼状の例文集

様々なシチュエーションで使えるお礼状の例文をご紹介します。

ビジネスシーン

1. お祝い(昇進・開店など)へのお礼

拝啓

時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
この度は、私(弊社)の昇進(開店)にあたり、ご丁寧なお祝いのお品を頂戴し、誠にありがとうございます。

〇〇様(貴社)からの温かいお心遣いに、心より感謝申し上げます。
身に余る光栄とともに、改めて身が引き締まる思いでございます。
今後も一層精進してまいる所存でございますので、変わらぬご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

まずは略儀ながら書中をもちまして御礼申し上げます。
敬具

令和〇年〇月〇日

氏名
〇〇様

2. お見舞いへのお礼

拝啓

向暑の候、〇〇様におかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
先日は、私(〇〇)が病気療養中にもかかわらず、早速お見舞いにお越しいただき、温かいお心遣いを頂戴し、誠にありがとうございました。

〇〇様のお心遣いに、どれほど勇気づけられたか分かりません。
おかげさまで、体調も順調に回復しております。
ご心配をおかけいたしましたことを、心よりお詫び申し上げます。

まずは書中をもちまして御礼かたがたご報告申し上げます。
敬具

令和〇年〇月〇日

氏名
〇〇様

3. 面談・会食へのお礼

拝啓

〇〇の候、〇〇様におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
先日はお忙しい中、貴重な機会をいただき、誠にありがとうございました。
〇〇(面談内容や会食の感想)について、大変有意義な時間を過ごすことができました。

〇〇様のお話は、私にとって大変勉強になることばかりで、今後の業務に活かしてまいります。
末筆ではございますが、〇〇様のご健康とさらなるご発展を心よりお祈り申し上げます。

まずは略儀ながら書中にて御礼申し上げます。
敬具

令和〇年〇月〇日

氏名
〇〇様

プライベートシーン

1. 贈り物へのお礼

拝啓(※親しい間柄なら頭語・結語なしでもOK)

〇〇の候、〇〇様には益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
先日は、素敵な〇〇(品物の具体名)をお贈りいただき、誠にありがとうございました。
まさか頂けるとは思っておりませんでしたので、とても驚くとともに、大変嬉しく思っております。

さっそく〇〇(品物を使った感想や喜び)に使わせて(食べさせて)いただきます。
日頃から何かとお心遣いいただき、心より感謝申し上げます。

季節の変わり目ですので、どうぞご無理なさらないでくださいね。
まずは略儀ながら書中をもちまして御礼申し上げます。
敬具(※親しい間柄なら頭語・結語なしでもOK)

令和〇年〇月〇日

氏名
〇〇様

2. 食事・お招きへのお礼

拝啓(※親しい間柄なら頭語・結語なしでもOK)

新緑の候、〇〇様にはお変わりなくお過ごしのことと存じます。
先日は、大変美味しいお食事(素敵なご自宅へのお招き)に与り、誠にありがとうございました。
〇〇(料理の感想や会話の内容など)も大変美味しく、楽しいひとときを過ごさせていただきました。

〇〇様のお心遣いに、心より感謝申し上げます。
ぜひ今度は私(ども)が、ささやかながらお礼をさせていただければと存じます。

季節の変わり目ですので、どうぞご自愛くださいませ。
まずは略儀ながら書中をもちまして御礼申し上げます。
敬具(※親しい間柄なら頭語・結語なしでもOK)

令和〇年〇月〇日

氏名
〇〇様

3. 宿泊へのお礼

拝啓(※親しい間柄なら頭語・結語なしでもOK)

晩秋の候、〇〇様には益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
先日は、ご自宅に宿泊させていただき、誠にありがとうございました。
温かくおもてなしいただき、大変快適に過ごさせていただきました。

〇〇(滞在中の具体的なエピソードや感謝の気持ち)が特に印象に残っております。
この度は大変お世話になり、心より感謝申し上げます。

末筆ではございますが、〇〇様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
敬具(※親しい間柄なら頭語・結語なしでもOK)

令和〇年〇月〇日

氏名
〇〇様

手書きとデジタル(メール)でのお礼状の使い分けと注意点

お礼状には、手書きとメールという二つの形式があります。状況に応じて使い分けましょう。

手書きのお礼状

  • 適したシーン:

    • 目上の方や、特にお世話になった方へ贈る場合。

    • フォーマルな場面(お祝い、お悔やみ、会社設立など)。

    • より丁寧な気持ちを伝えたい時。

  • 注意点:

    • 便箋、封筒、筆記具は丁寧なものを選びましょう。

    • 誤字脱字がないよう、丁寧に書きましょう。

    • 郵送する場合は、送付タイミングにも気を配りましょう。

デジタル(メール)のお礼状

  • 適したシーン:

    • ビジネスシーンで迅速な返信が求められる場合(面談後、会食後など)。

    • 親しい間柄で、 formality よりもスピードを重視する場合。

    • 相手がメールでの連絡を好む場合。

  • 注意点:

    • 件名で用件が分かるようにする(例:「本日の御礼(〇〇株式会社 氏名)」)。

    • 署名欄に会社名、氏名、連絡先などを正確に記載する。

    • 誤字脱字がないか、送信前に必ず確認する。

    • 添付ファイルは必要最低限にする。

季節の挨拶や結びの言葉のバリエーション

お礼状に季節感を加えることで、より豊かな表現になります。

季節の挨拶(書き出し)

  • 春(3月〜5月): 早春の候、桜花の候、新緑の候、若葉の候、陽春の候

  • 夏(6月〜8月): 梅雨の候、向暑の候、盛夏の候、炎暑の候、残暑の候

  • 秋(9月〜11月): 初秋の候、秋冷の候、紅葉の候、錦秋の候、晩秋の候

  • 冬(12月〜2月): 歳末の候、厳寒の候、寒風の候、初春の候、梅花の候

結びの言葉

  • 相手の健康を祈る:

    • 「季節の変わり目ですので、どうぞご自愛くださいませ。」

    • 「時節柄、くれぐれもご無理なさらないでください。」

    • 「〇〇様のご健康を心よりお祈り申し上げます。」

  • 相手の活躍を祈る:

    • 「〇〇様(貴社)のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。」

    • 「今後のご活躍を心よりお祈り申し上げます。」

  • 今後への期待や関係継続の意:

    • 「今後とも変わらぬご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。」

    • 「またお目にかかれる日を楽しみにしております。」

    • 「今後ともどうぞよろしくお願いいたします。」












まとめ:感謝の気持ちは「伝わる形」で届けよう!

お礼状は、形式だけでなく、その根底にある感謝の気持ちをいかに伝えるかが最も重要です。相手の心に響くお礼状を書くためには、感謝の具体的な内容を盛り込み、迅速かつ丁寧な対応を心がけることが大切です。

この記事でご紹介した基本の構成や例文を参考に、あなたの「ありがとう」が最大限に伝わるお礼状をぜひ書いてみてください。きっと、あなたの誠意は相手に伝わり、より良い人間関係を築くことができるでしょう。


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