おりものが続くと生理が始まる? 生理前のサインと体の変化を徹底解説!
「おりものが続くと生理が始まる?」という疑問、多くの女性が感じることですよね。おりものは女性の体のバロメーター。生理周期と密接に関わっており、その変化を知ることは自分の体を知る上でとても大切です。この記事では、おりものと生理周期の関係性、生理が始まる前のおりものの特徴、そして「もしかして?」と感じる異常なおりもののサインまで、やさしく丁寧に解説します。
「最近おりものの量が増えた気がするけど、これって生理が近いってこと?」「生理が始まる前って、おりものってどうなるのが普通なの?」毎月やってくる生理は、女性の体にとって大切なサイクルですが、その前後の体の変化、特におりものについては、意外と知らない方も多いのではないでしょうか。
おりものは、膣や子宮頚部から分泌される粘液で、女性の体を守る大切な役割を担っています。そして、このおりものは、女性ホルモンの変化によって、量や性状が常に変化しています。つまり、おりものの状態を観察することで、自分の生理周期や体の状態をある程度知ることができるのです。
この記事では、生理が始まる前のおりものの特徴から、おりものと生理周期の深い関係、そして「あれ?いつもと違う…」と感じたときに考えられることまで、あなたの不安を解消し、自分の体をもっと理解するための情報をお届けします。
おりものって何? 女性の体を守る大切な役割
おりもの(帯下:たいげ)は、子宮や膣から分泌される粘液の総称です。主に、以下のような大切な役割を担っています。
膣の洗浄と保護: 古い細胞や細菌などを体外に排出し、膣の中を清潔に保つ「自浄作用」があります。
受精のサポート: 排卵期には、精子が子宮に到達しやすいように、おりものの性状が変化します。
感染予防: 細菌やウイルスなどが体内に侵入するのを防ぐバリア機能があります。
健康なおりものは、透明または乳白色で、少し酸っぱいような匂いがするのが一般的です。
おりものと生理周期の深い関係:変化を知るカギ
女性の体は、約1ヶ月の生理周期の中で、「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」という2つの女性ホルモンがバランスを取りながら変化しています。おりものも、このホルモンバランスの変化に大きく影響を受け、量や性状が変化するのです。
生理周期は大きく分けて4つの時期に分けられます。
1. 生理直後~卵胞期(生理終了後~排卵前)
生理直後: 経血が残っているため、茶色っぽいおりものが出ることもあります。量は少なく、さらっとしています。
卵胞期後半(排卵に向けて): エストロゲンの分泌が増え始めるため、おりものの量も徐々に増えてきます。透明で、少し粘り気が出てくることがあります。
2. 排卵期(生理開始から約14日目頃)
最もおりものの量が増える時期です。
特徴: 透明で、卵の白身のようにトロッとよく伸びる粘り気のあるおりものが出ます。これは、精子が子宮に入りやすくするための大切なサインです。匂いはほとんどありません。
排卵日近くに、ごく少量の出血が混ざってピンク色や茶褐色のおりものが出る「排卵期出血」が見られることもあります。
3. 黄体期(排卵後~生理前)
排卵が終わるとプロゲステロンの分泌が増え、おりものの量は徐々に減っていきます。
特徴: 白く濁り、ドロッとした粘り気のある状態に変化します。下着に付着すると、酸化して黄色っぽく見えることもあります。
この時期は、おりものの量よりも、性状の変化が目立つことが多いです。
4. 生理直前
生理が近づくと、減っていたおりものの量が再び少し増えてくることがあります。
特徴: 白濁してドロッとした粘り気のある状態が続き、匂いを強く感じる人もいます。
少量の経血が混ざって、ピンク色や茶色のおりものが出ることもあります。これは、子宮内膜が剥がれ落ちる準備をしているサインとも言えます。
このように、「おりものが続く(量が増える)」と感じた場合、排卵期である可能性や、生理が始まる直前である可能性が考えられます。特に排卵期は量が最も多く、生理直前にも再び量が増える傾向があるため、どちらの時期も「おりものが続く」と感じやすいでしょう。
「もしかして妊娠?」生理前のおりものと妊娠初期のおりものの違い
生理が遅れていて、おりものの変化がある場合、「もしかして妊娠?」と気になる方もいるかもしれません。生理前のおりものと妊娠初期のおりものには、共通する部分もありますが、一般的に以下のような傾向の違いがあります。
生理前のおりもの:
黄体期(排卵後)に量が一旦減り、生理直前にやや増えることがある。
白濁してドロッと粘り気がある。
少量の経血が混ざり、ピンクや茶色になることも。
匂いが少し強くなることがある。
妊娠初期のおりもの:
ホルモン分泌の変化により、継続的におりものの量が増える傾向がある。
サラサラとして水っぽい、または乳白色でクリーム状になる人もいる。
着床出血として、ごく少量のピンク色や茶色のおりものが見られることがある(生理よりも量は少なく、期間も短い)。
匂いは生理前と同様に酸っぱく感じることがあるが、個人差が大きい。
ただし、これらの変化はあくまで「傾向」であり、個人差が大きいため、おりものの状態だけで確実に判断することは難しいです。もし生理が遅れていて妊娠の可能性がある場合は、市販の妊娠検査薬を使用するか、婦人科を受診して確認しましょう。
「あれ?いつもと違う…」異常なおりもののサイン
生理周期による自然な変化であれば問題ありませんが、以下のようなおりものの変化があった場合は、感染症や婦人科系の病気が隠れている可能性があるので、早めに婦人科を受診することをおすすめします。
色がおかしい:
黄色や黄緑色で、膿(うみ)のようなべっとりしたおりもの
灰色っぽい、泡状のおりもの
カッテージチーズのような白いポロポロしたおりもの
鮮血が混ざっている、生理ではないのに血が混ざった茶色やピンクのおりものが続く
匂いがおかしい:
生臭い、魚のような腐敗臭
強い悪臭
量がおかしい:
生理周期に関係なく、おりものシートでは間に合わないほど大量に出る
急に量が極端に減った、またはほとんど出なくなった
かゆみや痛み、その他症状がある:
外陰部にかゆみや炎症、赤みがある
排尿時に痛みがある
下腹部に痛みや違和感がある
発熱を伴う
これらの症状は、膣炎(カンジダ膣炎、細菌性膣炎など)や性感染症、子宮頚管炎などのサインである可能性があります。自己判断せず、専門医に相談することが大切です。
まとめ:自分の体と「おりもの」のサインに耳を傾けよう
おりものの量が増えたり続いたりすることは、生理が始まるサインである可能性もあれば、排卵期のサインである可能性もあります。いずれも、女性ホルモンの変化による自然な体の反応です。
自分の生理周期と、それに応じておりものがどのように変化するかを知っておくことは、自分の健康状態を把握する上で非常に役立ちます。おりものシートや下着の色で変化をチェックしたり、基礎体温をつけたりするのも良い方法です。
もし、おりものの色や匂い、量、性状に「いつもと違う」と感じる変化があったり、かゆみや痛みなどの不快な症状を伴ったりする場合は、迷わず婦人科を受診してください。早期発見・早期治療が、体の健康を守る大切な一歩となります。自分の体からの大切なサインに耳を傾けて、毎日を快適に過ごしましょう。