「売掛金」ってなに?会社の未来を左右する、とっても大切な数字!


「売掛金」という言葉、聞いたことはありますか? 会社を経営している方や経理に携わっている方ならおなじみかもしれませんね。でも、普段あまり馴染みのない方にとっては、「なんだか難しそう…」と感じるかもしれません。

実は、この**「売掛金」**は、会社の健康状態を示すバロメーターであり、経営を安定させるためにとっても大切な数字なんです! 今回は、この売掛金について、会社にお勤めの方でも、これからビジネスを始めたい方でも、スッキリわかるように、基本的なことから管理のポイントまで、優しくお伝えしていきますね。


「売掛金」ってそもそも何?身近な例で見てみよう!

まずは、売掛金がどんなものなのか、身近な例を交えて見ていきましょう。

売掛金とは「ツケ払い」のようなもの

簡単に言うと、売掛金とは**「商品やサービスを先に渡したけれど、まだ代金を受け取っていないお金」**のことです。私たちがお店で「後で払います」とツケにするのに少し似ていますね。

【例で見てみよう!】

あなたがWebサイト制作会社を経営しているとします。

お客様から新しいWebサイトの制作を依頼され、無事に完成・納品しました。

でも、お客様との契約で「納品月の翌月末に代金を支払う」という取り決めになっていたとします。

この場合、Webサイトを納品した時点ではまだお金を受け取っていませんが、あなたは「売上」を計上できますよね。そして、この「まだ受け取っていないけれど、将来的に受け取る権利のあるお金」が売掛金なんです。

翌月末になってお客様から代金が支払われたら、その売掛金は「回収された」ということになります。

なぜ「売掛金」が発生するの?

多くの企業間取引(BtoB)では、商品やサービスの提供と同時に代金を支払うことは少なく、**「信用取引」**が一般的です。これは、企業間のスムーズな取引を促進するため。毎回、商品の受け渡しと同時にお金のやり取りをしていたら、ビジネスのスピードが落ちてしまいますよね。

そのため、先に商品やサービスを提供し、後日まとめて代金を回収するという形が広く採用されています。この仕組みがあるからこそ、売掛金が発生するわけです。


売掛金とよく似た言葉、どう違うの?

売掛金と聞くと、「未収入金」「買掛金」など、似たような言葉を思い浮かべる方もいるかもしれません。それぞれの違いも、ここで一緒に確認しておきましょう。

売掛金と「未収入金」の違い

  • 売掛金: 会社の**本業(主力事業)**から発生した、まだ受け取っていないお金。

    • 例: Webサイト制作会社がWebサイトを納品したが、まだ代金を受け取っていない。

  • 未収入金: 会社の本業以外から発生した、まだ受け取っていないお金。

    • 例: Webサイト制作会社が、使わなくなった社用車を売却したが、代金はまだ受け取っていない。

どちらも「将来的に受け取るお金」ですが、何から発生したかによって呼び方が変わるんですね。

売掛金と「買掛金」の違い

  • 売掛金: 売った側が、まだ受け取っていないお金。

  • 買掛金: 買った側が、まだ支払っていないお金。

つまり、あなたが何かを売って売掛金が発生した時、その取引相手にとっては、あなたが買ったことによる「買掛金」が発生している、という関係になります。売掛金と買掛金は、まさにコインの裏表のような関係なんですよ。


売掛金、どうやって管理するの?大切なポイント!

売掛金は、会社の財産の一部です。適切に管理しないと、経営に大きな影響を与えてしまうことも。ここからは、売掛金をしっかり管理するためのポイントを見ていきましょう。

1. 請求書の発行と確認を確実に!

売掛金が発生したら、まずはお客様に請求書を正確に発行することが重要です。

  • 記載内容の確認: 金額、振込先、支払期日など、間違いがないか入念にチェックしましょう。

  • 期日内の発行: お客様が期日までに支払いができるよう、余裕を持って発行することが大切です。

  • 控の保管: 発行した請求書の控えは必ず保管し、後で確認できるようにしておきましょう。

2. 回収状況の定期的なチェック!

売掛金は、支払期日までにきちんと回収されているかを常に確認することが大切です。

  • リスト化: どの売掛金が、いつまでに、いくら入金されるのかをリスト化して管理しましょう。会計ソフトを使えば、自動で管理できるものもあります。

  • 入金確認: 支払期日が来たら、実際に入金があったかを確認します。

  • 滞留債権(回収が遅れている売掛金)の早期発見: 「あれ?入金がないぞ?」と気づいたら、すぐに状況を確認しましょう。

3. 未回収にならないための対策も!

売掛金が回収できない(貸倒れといいます)と、会社にとって大きな損失になってしまいます。そうならないための対策も考えておきましょう。

  • 与信管理: 取引を始める前に、お客様の信用力を調べておくこと。インターネットの情報や信用調査会社を利用する方法があります。

  • 請求書送付後のリマインド: 支払期日の数日前に、「お支払いのご準備はお済みですか?」といった確認の連絡をするのも有効です。

  • 万が一滞納があったら…: まずは丁寧に連絡を取り、状況を確認しましょう。支払いの約束を再確認したり、分割払いの相談に応じたりすることも必要になる場合があります。

4. キャッシュフローとの関係を理解する

売掛金が多いということは、まだ手元に現金がないということでもあります。たとえ帳簿上は大きな売上があっても、売掛金が回収できていなければ、日々の支払い(従業員の給料、仕入れ代金、家賃など)ができなくなってしまう可能性があります。

これを**「黒字倒産」**と呼びます。売掛金は多いけれど、手元の現金がないために倒産してしまう、という怖い事態です。

そのため、売掛金がきちんと回収され、手元に現金が残っているか(キャッシュフロー)を常に意識することが、健全な会社経営には不可欠なんです。


まとめ:売掛金は会社の「血液」!

**「売掛金」**は、会社の事業活動において、まるで血液のように常に流れ、そして回収されることで会社を回していく、とても大切なものです。

適切な管理を怠ると、会社の資金繰りが悪化し、経営に大きな支障をきたす可能性もあります。しかし、仕組みを理解し、日々きちんと管理することで、会社は安定し、未来へと向かって力強く成長していくことができるでしょう。

もし、あなたがこれからビジネスを始めるなら、この売掛金の管理をぜひ意識してみてください。そして、現在会社で働いている方も、売掛金がどういうものかを知ることで、会社の経営状況をより深く理解できるようになるはずですよ!

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