ジェネリック医薬品、知っておきたいメリット・デメリット
「お薬代、ちょっと高いな…」そう感じたことはありませんか?
病院でもらう処方箋の中に、「ジェネリック医薬品」という選択肢があるのをご存知でしょうか。
ジェネリック医薬品は、先発医薬品(新薬)と同じ有効成分、同じ効き目でありながら、価格が安いのが大きな特徴です。しかし、「安くて大丈夫なの?」「何かデメリットはあるの?」と不安に思う方もいるかもしれません。
今回は、ジェネリック医薬品のメリットとデメリットについて、分かりやすく解説します。
ジェネリック医薬品の3つのメリット
1. 医療費の負担を軽減できる
これが最大のメリットです。
ジェネリック医薬品は、新薬の開発にかかる費用や時間を大幅にカットできるため、安価に製造・販売することができます。
例えば、新薬の価格が10割だとしたら、ジェネリック医薬品の価格は2〜5割程度になることがほとんどです。
自己負担額もその分少なくなるため、特に慢性疾患などで長期間お薬を服用する方にとっては、大きな経済的メリットとなります。
2. 先発医薬品と同じ効果・効能がある
「安いから効き目が弱いのでは?」と心配になるかもしれませんが、そんなことはありません。
ジェネリック医薬品は、国が定めた厳しい基準(有効成分の量、効果、安全性など)をクリアしなければ製造・販売が許可されません。
そのため、先発医薬品と同等の効き目や安全性が科学的に証明されています。
3. 飲みやすく改良されているものもある
ジェネリック医薬品の中には、先発医薬品にはなかった工夫がされているものもあります。
例えば、
錠剤を小さくして飲みやすくする
苦みや匂いを軽減する
高齢者や子どもでも飲みやすいように剤形を変える
といった改良が加えられていることもあります。
ジェネリック医薬品の2つのデメリット(注意点)
1. 有効成分以外の添加物が異なる
ジェネリック医薬品は、先発医薬品と有効成分は同じですが、**色や形、添加物(賦形剤など)**が異なる場合があります。
この添加物の違いが、ごくまれにアレルギー反応を引き起こしたり、お薬の吸収率に影響したりすることがあります。
もし、アレルギー体質の方や、飲み始めてから体調の変化を感じた場合は、医師や薬剤師に相談しましょう。
2. 種類や剤形が限られる場合がある
すべての先発医薬品にジェネリック医薬品があるわけではありません。
また、先発医薬品には錠剤、粉薬、シロップなど様々な剤形があっても、ジェネリック医薬品では特定の剤形しか用意されていない場合もあります。
希望するジェネリック医薬品がない場合は、薬剤師に相談してみましょう。
どうやって選べばいいの?
ジェネリック医薬品を希望する場合は、診察時に医師に「ジェネリックでお願いします」と伝えてみましょう。
また、薬局で処方箋を出す際に、薬剤師に相談することも可能です。
最終的に、どの薬を選ぶかは医師や薬剤師と相談して決めることが大切です。
まとめ
ジェネリック医薬品は、医療費を抑えながらも、先発医薬品と同等の効果や安全性が期待できる、賢い選択肢です。
もちろん、有効成分以外の違いや、種類が限られるといった注意点もありますが、それらを理解した上で活用すれば、家計に優しく、安心して治療を続けることができます。
もしご自身の飲んでいるお薬にジェネリック医薬品があるか気になる場合は、かかりつけの医師や薬剤師に気軽に尋ねてみてください。